ヴァンガードロケット開発計画において，最初に人工衛星の打ち上げに成功したロケット．型紙は “Niels papermodels” から．
世界初の人工衛星打ち上げを目指したヴァンガードロケット開発計画であったが，TV-2の打ち上げ準備中にソ連がスプートニク1号の打ち上げに成功，世界初の座を逃してしまった．その後，TV-3で人工衛星打ち上げを試みるも，発射からわずか2秒で爆発，大失敗に終わっている．この爆発事故から約2ヶ月後には陸軍弾道ミサイル局で開発されたJuno Ⅰによってエクスプローラー1号の打ち上げが成功，「アメリカ初」の座をも逃してしまうことになった．さらに，1958年2月5日にはTV-3のバックアップ機も打ち上げられたが，これも57秒後に空中分解してしまった．
この空中分解事故から1ヶ月後の3月17日，TV-4の打ち上げが行われた．これは搭載した人工衛星「ヴァンガード1号」の軌道投入に成功，文字通り「3度めの正直」でようやく人工衛星打ち上げに成功したのであった．
「ヴァンガード1号」は直径16cm，重量1.6kgという小さなものだが，初めて太陽電池を搭載した人工衛星である．また，打ち上げから50年を経た現在でも軌道上にある，もっとも古い人工天体でもある．
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総重量：10.0t 全長：23.0m 直径：1.14m |
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