ヨーロッパ宇宙機関が開発した，衛星打ち上げ用小型ロケット．型紙は “PaperModelers.com” から．
1996年に運用が始まったアリアン Ⅴは，静止トランスファ軌道に10t近いペイロードを打ち上げることが可能であり，ヨーロッパ宇宙機関の主力ロケットとして活躍している．
これに対し，低軌道への小型衛星打ち上げに適したロケットとして開発されたのが，このヴェガロケットである．
全長30m，4段構成の小型ロケットであり，第一段から第三段までが固体燃料ロケット，第四段には液体燃料ロケットが用いられている．当初から，アリアンロケットのSRBの技術を用いて開発される計画であったが，あくまで「技術を用いる」ということであり，ヴェガロケットの第一段に用いられる固体ロケットモーター“P80”の技術は，今後逆に，アリアン ⅤのSRBに採用される予定である．
初の打ち上げは2012年2月13日，イタリアの科学衛星「LARES」やボローニャ大学が製作した工学衛星「ALMASat-1」，そして7機のキューブサットの軌道投入に成功している．
なお，“Vega”の名前は，“Vettore Europeo di Generazione Avanzata”（イタリア語で“次世代ヨーロッパキャリアロケット”の意）の略であるが，こと座の一等星「ヴェガ」にもちなむもので，発展型として「ライラ（Lyra：こと座）」の構想も検討されている．
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総重量：137t 全長：30m 直径：3.0m 軌道投入能力：2300kg（低軌道） 1500kg（太陽同期軌道） |
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