Taurus-XL
(Taurus 3110, OCO)

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アメリカの民間企業「オービタル・サイエンシズ社」が開発した固体燃料ロケット．型紙は“Erick's Models”から（既にサイトが閉鎖されているため，現在は入手不可）．
 2009年2月24日，軌道上炭素観測衛星“Orbiting Carbon Observatory : OCO”を搭載，ヴァンデンバーグ空軍基地から打ち上げられた機体で，4桁の数字が示すように（4桁の数字についてはTaurus 2110を参照），初段に「キャスター120」モーター，上段にも拡張型モーター，そして，直径63インチのフェアリングが用いられた「トーラス-XL」タイプである．
 ロケットはアメリカ太平洋標準時午前1時55分に離床したが，二段目（このロケットの場合，これが“第一段”である）に点火した後に切り離されるはずだったペイロードフェアリングの分離に失敗してしまった．これにより，上段の重量が予定より重くなったため，衛星を軌道に投入するために充分な速度に加速することができず，弾道コースをとったペイロードは打ち上げから17分後に南極大陸数km沖の南氷洋に落下した．
 この失敗を受けて，完全な複製品であるOCO-2を，再び同じトーラス-3110構成で打ち上げることになっていたが，2011年3月4日にNASAの気候観測衛星「グローリー」他数機のキューブサットを搭載して行われた打ち上げでも同様にフェアリングの分離に失敗，安全性が確認できないとの判断からこのロケットでのOCO-2打ち上げはキャンセルされた．
 なお，トーラス・ロケットは2017年10月の打ち上げ成功をもって退役，OCO-2は2014年7月2日，デルタ Ⅱ ロケット（7310-10C）によって無事打ち上げられている．

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トーラス・ロケット・
ファミリー
（右から 2110，3210，3110
そして ペガサス）
（1200 × 1500 pixel，435kb）

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