イラン初の人工衛星「オミード」を打ち上げたロケット．型紙は“PauKy Papercraft”から．
イランは2004年に「イラン宇宙機関（Iranian Space Agency : ISA）」を設立，本格的に宇宙開発に参入した．2005年にはイランで設計され，ロシアで製造されたイラン初の人工衛星「スィーナー1号」をロシアの「コスモス3M」ロケットによって打ち上げ，独自の人工衛星をもつ43番目の国となっていた．さらに，北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」をもとに準中距離弾道ミサイル「シャハブ3」を完成，これをもとに独自に開発した「カーヴォシュガル1」ロケットで準軌道飛行試験も行っていた．
2008年までには同じく「シャハブ3」をもとに開発した2段式の液体燃料ロケット「サフィール1」を完成，2008年8月17日，ダミーの人工衛星を搭載した「サフィール1」1号機が打ち上げられた．イラン当局はこの打ち上げによってダミー衛星の地球周回軌道への投入に成功したと発表したが，アメリカは失敗したと主張，実際にこの打ち上げが成功していたのかは不明のままである．
続いて2009年2月2日，技術実証衛星「オミード」を搭載したサフィール1 2号機が打ち上げられた．打ち上げは成功し，「オミード」が一周約90分の低軌道に投入されたことが確認されている．これにより，イランは独自のロケットによる人工衛星の地球周回軌道への投入に成功した9番目の国となった．
以降，サフィール1A，サフィール1Bと改良されながら，2021年現在も現役である．
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総重量：26t 全長：22.0m 直径：1.25m 軌道投入能力：50kg（低軌道） |
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