系外銀河M87(NGC4486)

<おとめ座マップへ> | なにかと話題の多い楕円銀河.我々からの距離が実に5900万光年もあるため,視直径わずか8′ほどだが,実際は我々の住む天の川銀河の100倍もの質量をもつ巨大楕円銀河なのだ.我々の「天の川」を含む局所銀河群に一番近い銀河団は「おとめ座銀河団」であり,その「おとめ座銀河団」のいわば“団長さん”にあたるのがM87なのである.どうやらいくつもの銀河を呑み込みながら肥え太った銀河らしい.銀河同士の衝突合体の時,中心部で爆発的な星の誕生「スターバースト」を起こし,星作りの材料になるガスを完全に使い切ってしまい,今やもう新しい星を作ることができない,年老いた星ばかりの大集団である.何から何まで「凄い」銀河で,中心から長さが実に5000光年にも及ぶ宇宙ジェットが吹き出しており(下の写真でもなんとかわかる),おとめ座Aという電波源としても知られている.また,1994年には,パッブル宇宙望遠鏡によって,中心部のガスが毎秒約500kmもの高速度で回転していることが突き止められ,この銀河の中心に太陽質量の30億倍程度の超巨大なブラックホールが存在している証拠と考えられている.さらに,ひょんな間違いから,ウルトラマンの故郷になり損ねた銀河でもある.この銀河がウルトラマンの故郷だったら,誰も納得できただろうに...

<画像:系外銀河M87>
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<<撮影データ>>
2009年3月28日
茨城県東茨城郡城里町 ふれあいの里天文台にて撮影
ASKO 400mm 反射鏡筒 (f2250mm F5.6)
ASKO SA-M 赤道儀
D100mm f1000mm ガイド鏡 + ST-V にて自動ガイド
Canon EOS Kiss DigitalISO800 相当に設定)
露光6分 × 4フレーム(総露光時間24分)
StellaImage6 & The GIMP にて画像処理

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