系外銀河UGC9242
Superthin Galaxy

<うしかい座マップへ> | よほどの天文マニアにも知られていないほど知名度は低いが非常に面白い天体.うしかい座γ星セギヌスの北西約2 ° に位置する.見掛けの長径はおよそ5′あるが,厚さは『Superthin Galaxy』の異名の通り0.3′しかない.この銀河までの距離が約7000万光年と推定される(※注1)ことから,実直径はおよそ5万光年.とすると厚さは約3000光年ということになる.我が銀河系内にある球状星団M3の実直径が330光年とされているから,M3を縦に10個並べるともうこの銀河の厚さになるということになるから驚きだ.もしこの銀河中に地球のような惑星があって,そこから夜空を眺めたら「細い天の川(※注2)」が見えるのだろうか.

 ※注1:赤方偏移量から計られたこの銀河の後退速度は1462km/sで,ハッブル定数H0H0=73km/sec/Mpcとして計算した値
 ※注2:我々が位置するのが直径10万光年の銀河系中心から約3万光年.同程度の比率として,UGC9242内で中心から1万5000光年の位置から見た時の「天の川」の幅は約11 ° .腕をのばして見た時の拳の大きさ程度(!)ということになる.

<画像:Superthin Galaxy>
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<<撮影データ>>
2007年3月14日 茨城県水戸市千波町自宅にて撮影
Vixen R200SS 200mm 反射鏡筒 (f800mm F4.0)
Vixen R200SS用コマコレクター使用
IDAS LPS-P1 フィルター
Vixen GP·D 赤道儀 D80mm f560mm ガイド鏡 + ST-Vにて自動ガイド
BITRAN 冷却CCDカメラ BJ-41L (-20.0 ° C)
IDAS Type Ⅲ 三色分解フィルター
R,G,B画像は2×2ビニング
露光 L;10分×20フレーム
R,G,B;各7分×3フレーム
LRGB合成(総露光時間263分)
StellaImage5, Cinepaint & The GIMP にて画像処理

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