輝線星雲ＩＣ４３４ ＆ 暗黒星雲Ｂ３３
『馬頭星雲』

<オリオン座マップへ> | 奥にある赤い輝線星雲IC434の光をほんの少し手前にある暗黒星雲B(バーナード)33が遮って馬の頭の形を浮かび上がらせている．オリオン座ζ星の周辺にある輝線星雲の光を手前にある星間塵が吸収して黒く見えているわけだ．IC434とB33はたまたま同じ方向に見えている訳ではなく，実際に接触していて，前者の温度が約1万K(ケルビン)（0Kはおよそ摂氏マイナス273.4 ° ）の高温で，後者は10Kの低温である．そのため，暗黒星雲の縁の部分がとくに明るくなっている．望遠鏡ではなかなか見えない（見えるという人もいるが筆者はまだ見たことがない）が，図鑑などでは「超」有名な天体．肉眼や望遠鏡ではほとんど見ることができないが，オリオン座の3ッ星の南側はいろいろなガス星雲が入り組んでいて，星の誕生の現場となっている，天文学上，「ホットな」領域なのだ．馬の頭の形を浮かびあがらせている星雲も，図鑑でおなじみの部分はほんの一部で，広い写野の写真ではギリシャ文字の「θ」の形をした星雲の姿が浮かびあがる．距離1100光年．

<画像：馬頭星雲>
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<<撮影データ>>
2002年10月12日
茨城県東茨城郡常北町 ふれあいの里天文台屋上にて撮影
SIGMA APO TELE MACRO 300mm F4.0 絞り開放
Vixen GP·D 赤道儀
D80mm f560mm ガイド鏡 + ST-V にて自動ガイド
BITRAN 冷却CCDカメラ BJ-41L (-8.0 ° C)
IDAS Type Ⅲ 三色分解フィルター
R,G,B画像は2×2ビニング
露光 L；10分×7フレーム + 15分×2フレーム
R,G,B；各5分×2フレーム
LRGB合成 （総露光時間100分）
StellaImage3 & The GIMP にて画像処理
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星雲|

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